ブト海老です。一般的には、サル海老と呼ばれている様ですが、この辺りではブト海老と呼んでます。
釣り餌用に買って、砂糖漬けにして冷凍しています。
福岡方面では、赤海老(海海老)が釣り餌用として好んで使われますが、
大きさが同じであれば、赤海老よりもブト海老の方が食いがいいような気がします。
人間が食っても、赤海老よりもブト海老の方が断然旨いです。
九州の釣具店に行くと、だいたいどこの店にも冷凍の赤海老が売ってあります。
んが、
こいつには問題が。
まず、解凍するとすぐに頭がもげる。
次に、甘海老よりはマシですが、殻が固い。
最後に、旨味が無い。
以上の3点。
頭がもげたエビに、魚はあまり食いつきません。多分頭の中にあるミソの成分に魚を誘引する成分が含まれているのが主原因だと思います。頭がもげるのを解消するには、活き海老を使うのが一番です。
殻が固いと、やはり魚の食い付きが悪い様な気がします。これを解消するには、なるべく小さな海老を使う事。
旨味を求めるなら、赤海老よりもブト海老を使う事をお勧めします。人間が食べても、赤エビよりもブトエビの方が旨味が多いのがよく判ります。
たまに、『魚は旨味なんか求めていない』と言われる方がおられますが、とーんでもなーい。生態をよく調べてください。
だから、
「生きている禁漁明けの小さなブト海老」
が、釣り餌には最高だとてんちょは思っています。
しかし、
遊漁船の船長みたいに、そんな物が釣行する度に都合よく入手出来る術も無く、
故に、仕方なく釣具店で冷凍の赤海老を買うハメになってしまいます。
そこで、
「海老の砂糖漬け」
の登場です。
因みに、
砂糖漬けの作り方を直接誰かに教えて貰った訳では無いので、今から書く「ブト海老の砂糖漬け」は、てんちょ独自の漬け方です。ご了承下さい。
ではでは。
まず最初に、
ブト海老を買って来ます。ブト海老はなるべく小さな物を買いましょう。
小さなブト海老は禁漁明けに沢山出回りますので、その時にまとめて買って砂糖漬けにしてから冷凍しておくのがお勧めです。
てんちょは魚屋さんに頼んで宇部の魚市場で買って来てもらいますが、
一般の方は、スーパーでパック詰めされているヤツを購入して下さい。
その時は、必ずパックの中で動いているブト海老を買いましょう。例え虫の息でも、生きていれば大丈夫です。間違っても、頭が黒くなっている様なブト海老を買うのはやめましょう。頭がもげて使い物になりません。砂糖漬けにする前から頭が外れそうになっている様な海老は、砂糖漬けにしても無意味です。解凍したら、普通に頭が外れます。
買って帰ったら、
ソッコーでボウルに移して、
味の素を振り掛けます。
ササッと手で混ぜたら、
その上に大量の砂糖をぶっかけます。
頭が外れない様に優しく混ぜたら、
フードキーパーに並べて、
蓋をして、
砂糖が完全に溶けて海老から水分が出てきたら、即、冷凍。完全に凍るまでの間に海老の水分が抜けます。
以上で完了。
これで、いつでも使える万能餌の完成です。
使う時は、
そのまま解凍して、
笊に上げて、
濡れ布巾を被せておいて、
使う分だけ取って使います。
暑い時期は、氷を入れた発泡スチロールに笊ごと入れておけばOK。
釣具店の冷凍の赤海老みたいに頭がすぐに外れたりする事もありませんし、殻もいくらか軟らかくなります。味の素による旨味成分によって集魚力も上がります。魚のアタリも明らかに増えます。
活き海老の様に長持ちしないのでアタリがなくても5分に1回位のペースで餌を付け替える必要がありますが、面倒臭がらずにそれをすれば活き海老に勝るとも劣りません。遊漁船とマイボートによる『活きエビと砂糖漬け海老』、更に『釣具店の冷凍海老と砂糖漬け海老』の比較実験で何度も実証済。
是非1度お試し下さい。
因みに、
「ぶとえびの塩茹で」は、てんちょの大好物です。
by海将てんちょ