前にお話した、ウチのインコのトメちゃんですが、
時々お客さんが、
「せっかく羽が有るのにこんな所に入れられて可愛そうやねぇ。」
と、話しかけられているのを耳にします。
このお客さん、本当に心の底からそう思っているんでしょうか?
これを読んでいる方の中にも、
「大空を自由に翔べる鳥をペットなんかにして、小さい檻の中に閉じ込めておくなんて、動物虐待も甚しい!」
と、思われている方もおられるかも知れません。
そうだとしたら、かなり浅はかな考えです。
そもそも、こういったペットになる鳥達は、
自然の中から捕獲したものでは無く、
専門の人間(ブリーダー)が孵化させて、餌をやり、温度管理をして、育てられています。
ヨウムでいえば、約3ヵ月程度まで育つと、素人でもシッカリ管理さえすれば、きちんと面倒をみる事が出来る様になります。
だから、孵化してから3ヵ月以上経過したものが、ペットショップで売買されています。
当然、親に育てられたわけでは無いので、
餌の取り方は知らん。
外敵から身を守る術も知らん。
暑さ寒さをしのぐ方法も知らん。
こんな奴を、右も左も判らん厳しい自然の中に放り出せば、まず、3日と命は保ちません。
それこそ動物虐待です。
これは、どんなペットにでも言える事です。
3年位前に実際に有った話ですが、
ウチで飼っていた鮒が(鮒が小さい時にウチの子が捕って帰って来て、メダカと思って飼っちょったら、いつの間にか鮒になっちょった。)余りにも大きくなって、水槽の中では狭いので、自然に帰してやろうと思って裏の川に放して泳いで行くのを見ていたら、
放してから約10秒で、
後ろからボラにパックン。ハイ、終了。
あまりの呆気なさに、こっちがびっくり!
一度飼った動物は、そいつが死ぬまで絶対に面倒をみると、心に誓いました。
だから、
トメちゃんみたいな奴は、誰か人間が面倒をみてやらなければいけません。
せっかく、この世に生を受けたのですから、できる限り、トメちゃんが、居心地がいいように。
一番いいのは、
デッカイ島を買って、島全体をネットで覆い、中の害獣を全て駆除して、餌になる木の実がなる樹を沢山植えて、他のヨウムを適度に放ってやれば、それに越した事は無いのですが・・・
実際問題としては、そういう訳にはいきません。
ウチでは、市販の小さいケージでは狭くて可愛そうなので、サッシ屋さんにお願いして、特注で大きなケージを作って貰いました。
止まり木は、山から切って来た奴を、皮を剥いて、煮沸消毒して、天日干しして、尖っている所をこさぎ落として、ケージの中に固定しています。
他にも、餌や水は勿論、エアコンを取り付けて温度管理もバッチリ。朝晩はケージから出して、一緒に遊びます。天気のいい日は、車庫にいって、網戸の内側から日向ぼっこ。硝子越しでは、紫外線を吸収出来ません。(骨が弱くなる。)まあ、ケージの中にも紫外線を出すライトを付けてますけど。
・・・とにかく、思い付く限りのことを出来るだけやってるつもりです。
これで、「可哀相。」なんていわれたら、「じゃぁ、どうすりゃあええんか!?お前じゃったらどうするっちゅうんか!?俺にキチッと説明してくれいや!!!」という事になります。
皆さん、言葉はよく考えて選んで使いましょう。
「口は災いの元」です。
by海将てんちょ
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