鉄刺に付いている河豚の皮、近頃は鉄皮と言います。
元々、鉄皮とは、河豚の皮を干した物を指していたのですが、最近はあまり区別が無くなりました。
チョット通ぶった人が、たまに「てっぴ頂戴や。」って言いますが、貴方の言っているてっぴは、本来はてっぴじゃあありませんから。タダの河豚皮です。・・・まあ、ええわい。
その河豚皮ですが、種類が有ります。
黒皮、白皮、黒皮遠江(とうとうみ)、白皮遠江、身皮、の5種類。
黒皮は、河豚の背中側の一番外側のザラザラした所。
白皮は、腹側のザラザラした所。
遠江は、その内側にへばり付いている薄い皮。
身皮は、更にその内側に身の方にベッタリくっついている薄い皮。
どれも、味が違います。
ところで、
何故、身皮の外側の皮の事を遠江(とうとうみ)と言うのかというと、
身皮=三河=愛知
愛知の隣=静岡=遠江
故に、身皮の隣りはとうとうみ
と、言う事です。ダッサイ駄洒落がそのまま名前になりました。
因みに、
河豚皮を茹でる時は、コツが有ります。
湯が熱過ぎても駄目、ぬる過ぎても駄目、茹でる時間が長過ぎても駄目、短過ぎても駄目。箸で混ぜながら、箸に当たる感触と、見た目で判断しながら茹でます。これを従業員にやらせると、大概ろくな事になりません。
んで、茹でてから切るまでに、これ又コツが有ります。
茹であがったら、直ぐに水にさらしてぬめりをしっかり取ります。それから、水に漬けたまま一晩冷蔵庫に入れて置きます。そして、ザルに上げて水を良く切ってから、ほそーく切ります。切った河豚皮は、再度水にさらして、もう一度良くぬめりを取ります。これで出来上がり。結構手間が掛かるんです。
河豚刺しと言えば、薄造りがメインで、河豚皮は脇役としか見られませんが、味わって食べると、相当旨いですよ。
皆さんも、食べる機会があれば、是非じっくりと味わって食べて下さいませ。
by海将てんちょ
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