今年は、蜘蛛がエラい巾をきかせちょる。
あっちにも蜘蛛の巣、こっちにも蜘蛛の巣、どこもかしこも蜘蛛の巣、蜘蛛の巣、蜘蛛の巣・・・
蜘蛛が、蜘蛛の巣を張るのは仕方が無いが、
俺の通り道に張るのはやめろ！俺を引っ掛けて、どーやって食らうつもりだ！？テメー！！！
・・・んあぁ〜っ！うっとうしいっっ！
それより何より、
海将の敷地内は、俺の縄張りじゃ！陣地を作りたいなら、俺の許可を取ってから作るのが筋じゃろうが！馬鹿野郎！！！
しかもテメー！
レジの上の電灯の下に蜘蛛の巣を張るのは頼むからやめてくれ！お客さんに見えるじゃろうが！
毎日毎日、俺が朝取ったらお前が朝までに作る、又朝取ったらお前が朝までに作る、又朝取ったらお前が朝までに作る。
埒が明かん！ええ加減にせーよ！この野郎！
蜘蛛の巣を張りたいのなら、
（其之壱）俺から許可を取る。
（其之弐）張りたい場所を申告する。
（其之参）無断で張った場合は、俺に破壊されても一切苦情は言わない。
この3つは、必ず守れ！判ったか！？
・・・あー、すっきりした！言いたい事が言えて良かった良かった！
ところで、
あの蜘蛛の巣、じぃ〜っと見てみると、綺麗ですねぇ。まさに自然の造形美。よくもまあ、あれだけ美しく作れるもんです。
しかも、誰から教わる訳でも無く、本能的な物で作っています。素晴らしい！
因みに、
蜘蛛の巣の、円くなってる方の糸は、くっつきますが、真っ直ぐの方の糸は、くっつきません。
円い方は、虫が引っ掛かる所、真っ直ぐの方は、蜘蛛が歩く所です。
だから、蜘蛛の足は、8本とも必ず、真っ直ぐの糸の方に乗っています。
・・・とことん器用な奴じゃのう。
蜘蛛君、
お前の文句を書かせてもらったが、
お前のいい所も書いてやったんだから、
俺が死んだら、ちゃんと天国に行く糸を目の前に垂らしてくれよ。
頼んだぞ！
by海将てんちょ
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