鱧(はも)

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いつも、確認の為に、何にも味付けしないで端っこを味見するだけなので、

今年に入ってまともに鱧を食ってなかった。

という事で、

今日、まともに食ってみた。

チャカチャンチャンチャンチャンチャン!分葱を茹でて、

チャカチャンチャンチャンチャンチャン!蒟蒻を切って、

チャカチャンチャンチャンチャンチャンチャンチャンチャンチャンッチャンッチャンッチャンッ!舞茸を焼いて、

チャカチャンッチャンッチャンッ!鱧と一緒に盛り付けて、

チャカチャンッチャンッチャンッ!酢味噌をかけて、

チャカチャンチャンチャンチャンチャチャチャチャチャン!食う。

食った。

・・・んんー、旨い!

今更ながら、

鱧って旨いですねぇ。分葱との相性も良いし。

まあ、端っこを味見するだけでも旨いんだから、味をつけて、色々な野菜と合わせて食えば旨いのは当たり前か。

因みに、

鱧は活かしの物を絞めてから3枚におろして、骨切りをします。

基本的に、1寸(約3cm)の間に20回位包丁を入れます。1〜1.5mmに1回の割合。

これが、慣れないと結構難しい。

当然、包丁は良く切れないと駄目だし、皮を切り落とさずに身の部分だけを全部切らないと骨が残って食べた時にイラッとします。

鱧の大きさにもよりますが、1寸に対して20回より少ない包丁の入れ方をしても、これ又骨が残ります。

板前の仕事は、大概の事は時間さえかければ家庭の主婦でも出来るとてんちょは思っていますが、

鱧の骨切りをしていると、「さすがにこれは無理じゃろうか?」と思います。

まあ、魚屋さんに並んでいる鱧は大概骨切りしてあるんで、一般家庭で鱧の骨切りなんてする機会はまず無いでしょうが、

自分で出来るようになると、ひたすら薄ーく包丁する事が出来るので、

魚屋さんが適当に骨切りした鱧の湯引きよりも、ふわふわな鱧の湯引きを食べる事が出来ますよ。包丁を薄く入れれば入れる程、鱧は茹でた時にブワッと花の様に広がり、氷水で締めてから食べると口の中でとろける程にフワフワになります。

時間とお金を持て余している方は、

是非とも活かしの鱧を購入して骨切りの練習をしてみて下さい。

そこそこの大きさの鱧を30本位骨切りをしたら、わりかし出来る様になると思いますよ。慣れてくると段々骨切りするのが楽しくなってきます。てんちょはそうでした。

それから、

鱧を骨切りした後に熱湯で湯引きますが、

湯には必ず塩を多めに入れて下さい。

塩を入れないとバラバラになりやすいですが、塩を入れるとバラバラになりにくくなります。

湯引く時間は、グラグラに沸かした熱湯に入れてから、5秒!5分じゃあ無いですよ!5秒です!湯に入れた瞬間から「イチ!ニ!サン!ヨン!ダァーッ!」とアントニオ猪木よりひとつ多めに数えたら、猪木ビンタに劣らぬ神懸かり的なスピードで「元気ですかぁーっ!」と氷水に瞬間移動させて下さい。

皆さんだいたいこの湯引く時間で失敗してます。

「茹でる」んじゃあなくて、「湯引く」んですから、お間違えの無い様に。

by元気があれば何でも出来る海将てんちょ

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